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杜子春

杜子春

著者: 芥川 龍之介

ナレーター: 村上 めぐみ

出版社: パンローリング株式会社

再生時間: 12分

評価: ★★★★★ 4.5 (13件)

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あらすじ

『杜子春』(とししゅん)とは、1920年(大正9年)¥発表された芥川龍之介の短編小説です。 原拠とされる『杜子春』では、すべてのものに対する執着を捨ててこそ昇仙出来るという「道教」の思想に 根差していますが、芥川は親が地獄の責め苦を受ける場面に変えて、「あの時もし声を出さなかったら、お前を殺していた」と仙人に言わせ、他者への慈しみの心を尊ぶ「大乗仏教」に即した結末に変えています。 或春の日暮です。 唐の都洛陽の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでゐる、一人の若者がありました。 若者は名は杜子春といつて、元は金持の息子でしたが、今は財産を費ひ尽して、その日の暮しにも困る位、 憐な身分になつてゐるのです。 何しろその頃洛陽といへば、天下に並ぶもののない、繁昌を極めた都ですから、 往来にはまだしつきりなく、人や車が通つてゐました。門一ぱいに当つてゐる、油のやうな夕日の光の中に、 老人のかぶつた紗の帽子や、土耳古の女の金の耳環や、白馬に飾つた色糸の手綱が、 絶えず流れて行く容子は、まるで画のやうな美しさです。 しかし杜子春は相変らず、門の壁に身を凭せて、ぼんやり空ばかり眺めてゐました。 空には、もう細い月が、うらうらと靡いた霞の中に、まるで爪の痕かと思ふ程、かすかに白く浮んでゐるのです。 「日は暮れるし、腹は減るし、その上もうどこへ行つても、泊めてくれる所はなささうだし ――こんな思ひをして生きてゐる位なら、一そ川へでも身を投げて、死んでしまつた方がましかも知れない。」 杜子春はひとりさつきから、こんな取りとめもないことを思ひめぐらしてゐたのです 芥川 龍之介 (1892年〈明治25年〉3月1日 -1927年〈昭和2年〉7月24日) 代々江戸城の茶室を管理し、将軍や大名に茶の接待をする「奥坊主」と呼ばれる職を務めた家柄に育ち、文芸や芸事への興味・関心を早くから持っていた芥川龍之介。 才気にあふれ、世話好きな性格は周りの人々を惹きつけ、たくさん悩みながらもよく笑い、よくしゃべる人だったそうです。 そんな芥川は、東京帝国大学に入学した翌年、高校の同級だった久米正雄らと共に第三次「新思潮」を創刊し、小説や翻訳を発表しました。 次いで第四次「新思潮」を創刊の際に掲載した『鼻』が夏目漱石に認められ、文壇に登ることとなりました。 その後新聞社に入社し、記者としてではなく専業作家として意欲的
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