
まいまいつぶろ
あらすじ
暗愚と疎まれた将軍の、比類なき深謀遠慮に迫る。 口がまわらず、誰にも言葉が届かない。 歩いた後には尿を引きずった跡が残るため、まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ蔑まれた君主がいた。 常に側に控えるのは、ただ一人、彼の言葉を解する何の後ろ盾もない小姓・兵庫。 だが、兵庫の口を経て伝わる声は本当に主のものなのか。 将軍の座は優秀な弟が継ぐべきではないか。 疑義を抱く老中らの企みが、二人を襲う。 麻痺を抱え廃嫡を噂されていた若君は、いかにして将軍になったのか。 第九代将軍・徳川家重を描く落涙必至の傑作歴史小説。