
パラオの童話
あらすじ
これらの物語は、在野の言語研究者、宮武正道が、パラオからの留学生エラケツから聞き取った話を元に書かれたものです。 いくつかの言語に精通していた宮武正道ですが、この童話集を刊行後、セレベスやジャワに渡航後はいっそうマレー語に関心を持ったようです。 海の無い奈良県で生まれ育った宮武正道には、南洋への憧れもあったのかもしれません。 昔話に、人々を苦しめる怪物や、ちょっと変わった神様が出てくるのは世界共通。 でも、紹介させていただくこれらの物語には、それにプラスして南洋の潮の香りと波の音、風が感じられます。 聴取者の皆様にもぜひ、それらを思い浮かべながら、お聞きいただければと思います。 収録作品 パラオにある村々の由来 人魚の話 パラオのお金の始まりの話 オバヅの神様とテリーヅ鳥の話 大コウモリの話 ネズミとカニの話 二人の娘と岩の話 ゲルワ山とモルグイ山の話 魚が降ってくる木の話 七つの浜の始まり セシリルの話 エラギウツの話 日本人の祖先の話 マルキョクの山とカイシャルの山の話 サルとカニの話 宮武正道 言語研究者。1912年、奈良県の裕福な製墨店に生まれる。中学高時代、エキゾチックな事物に対する憧れから切手収集を始め、やがて、国際語であるエスペラント語へと関心を深めていく。 1930年理外国語学校に進学し、マレー語を履修。奈良エスペラント協会を創設。その中で、パラオからの留学生であり、酋長を父に持つエラケツと知り合い、彼から聞き取ったパラオの民話、童話、伝説を日本語訳し「南洋パラオ島の伝説と民話」として出版した。インドネシア初代大統領スカルノの通訳をつとめ、タガログ語の辞書の刊行も目指したが、完成を待たずに1944年没。