
鶴は帰りぬ
あらすじ
飛脚の実と宿屋の女中・おとわの不器用な恋は、ほんの少しの掛け違いと気持ちの移り変わりで、心が離れてしまう。昔なじみで二人をよく知るおせきは、もどかしくって見ていられない。実とおとわの一生をきめる恋の行方は。 江戸の飛脚屋・島十のは、飛脚の道中で相田屋に宿をとることが常だった。実は口数は少なく愛想もないが、素直で思いやりの深いやさしい青年。店の女中・おとわと想い合うが、二人とも口が重くなかなか距離を縮められない。店の芸妓で昔なじみのおせきが二人の間をとりもち、将来を誓い合う。本当の愛情を求める実は、あるときおとわが嘘をついていたことを知り、相田屋に姿を見せなくなる。しばらくたったある日、見かねたおせきが実におとわの身の上を打ち明ける。