
あらすじ
<内容紹介> 南北朝時代の琵琶法師・覚一(かくいち)が1371年に完成させたといわれる覚一本を、割愛することなく原文のまますべて収録しています。 治承二年正月一日、院の御所には拝礼おこなはれて、四日朝覲の行幸ありけり。 (巻第三・赦文) <巻第三 収録内容> 巻第三は、治承二年(1178年)から治承三年(1179年)を描く。平清盛の娘・徳子が皇子を出産するが、長男・重盛が亡くなり、後白河法皇は鳥羽殿に幽閉される。 中宮徳子が懐妊し、安産祈願のため、鬼界が島の流人に恩赦が出され、成経少将と康頼入道は帰還する。しかし、俊寛だけは許されず島に一人残され、不運な最期を遂げた。徳子は無事皇子を出産し、清盛は天皇の外戚となる。しかし、清盛の暴政を何度もいさめてきた長男・重盛が亡くなり、平家一門に不吉な兆候が現れ始める。清盛はついに後白河法皇を鳥羽にある城南離宮に幽閉してしまう。 01 赦文(ゆるしぶみ) 02 足摺(あしずり) 03 御産(ごさん) 04 公卿揃(くぎょうぞろえ) 05 大塔建立(だいとうこんりゅう) 06 頼豪(らいごう) 07 少将都帰(しょうしょうみやこがえり) 08 有王(ありおう) 09 僧都死去(そうずしきょ) 10 飈(つじかぜ) 11 医師問答(いしもんどう) 12 無文(むもん) 13 灯炉之沙汰(とうろのさた) 14 金渡(かねわたし) 15 法印問答(ほういんもんどう) 16 大臣流罪(だいじんるざい) 17 行隆之沙汰(ゆきたかのさた) 18 法皇被流(ほうおうながされ) 19 城南之離宮(せいなんのりきゅう) <作者・成立> 作者未詳。『徒然草』に、平家物語の作者は信濃前司行長(しなののぜんじゆきなが)という記述があるが、確証はなく異説も多い。 成立は十三世紀初めごろ。琵琶法師の平曲によって全国に広まったため、巻数や内容の差異があるさまざまな異本が伝わる。当初は三巻本であったが、十二巻本に増補され、さらに灌頂巻(かんじょうのまき)が加わった覚一本が現在ではよく知られている。覚一本は、琵琶の名手・覚一(かくいち)が1371年に完成させたものといわれる。 <朗読:岡崎 弥保(おかざき・みほ)> 俳優・語り手。 東京女子大学卒業、同大学院修了(日本古典文学専攻)。言葉の力に魅せられ、編集者を経て、俳優・語り手に。演劇・語りの舞台に数多く出演。