
彼の左手は蛇
あらすじ
著者2年ぶりにして新たなる代表作、誕生!<つまり言いかえれば、これはテロの書だ。誰も読んでは――>3ヶ月前、「男」は仕事辞め、女性と別れ、世界中から失われた蛇信仰のあるこの地へ来た――平家が落ち延びたといわれるこの土地に。そして「この文章」を書いている。誰も読まない「この手記」を。自分が人ではないと思っていた幼少時代の奇妙な記憶、有志によるQ山の毒蛇狩り、白蛇を祀る神社とその宮司、蛇を求める女、ある議員の死とそれを調べるQ署の刑事、ロー・Kというビジネスマン、そして......Apep。いま男は、ある目的のために“1人”で動き出す。「現在や未来で、過去は変えられるんだよ。……起こったことは変えられないけど、その後の時間をどう生きるかで、過去の印象や意味合いは変えられる」(本文より)世界も注目する作家・中村文則が贈る傑作!